『空気の読み方 - できるヤツと言わせる「取材力」講座』神足 裕司
取材のプロの「尾っぽ」の振り方
コラムニスト・神足さん、
30年に及ぶ取材経験から生まれた『空気の読み方』
取材にあたって、対象者に電話でアプローチする前に、手紙を勧める。
― メールもいいが、メールは数ある他のメールにまぎれて
見過ごされやすいという欠点がある。
「急がば回れ」ではないが、
忙しい相手ほど携帯やパソコンのメールをじっくり読む習慣がない。―
ご指摘の通り。
メールを出すこととメールを開いてもらうことは、イコールではない。
開いたことと読むことも、同じではない。
読んだことと理解には、大きなギャップがある。
さらに、メールは、感情の表出を抑える。
感情を受け止めなければ、コミュニケーションとは言えない、と
つねづね、自戒しているのですが。
― 人の話を聞くときに最も必要な技術とは、
黙って聞くことだ。(中略)
相手が黙ってしまったときも、
じっと次の言葉を待つだけの根気と忍耐力が求められる。―
これが、いちばん苦手。
ついつい、長き沈黙に耐えられず、口をはさむ。
そのために、相手の思考を途切らせてしまう。
意味もなく、急がせてしまう。
― セールスでは相手とやりとりをする「対話力」が求められる。
そこで有効な方法は「うなずき」である。
うなずきながら話を聞くと、話し手はより多くのことを話す。
うなずきと同時に「相づち」も効果的だ。―
ベンチャー企業で広報を担当していたとき、
この「うなずき」と「相づち」の効果を目の当たりにした。
大新聞社の記者の方は、うなずくけれど、顎だけで軽くうなずく人が多い。
逆に、雑誌の取材で来られたフリーの方は、大きく身体を傾けてうなずく人が多い。
「相づち」も「なるほど、なるほど」
「そこですね。」と、話の間にはさんで、心地よいリズムを生む。
僻み根性の強いおっちゃんは、
「大新聞の記者にとっては、
ベンチャー企業の社長は、話して当たり前。」と見た。
逆に、
「フリーライターの人は、情報をとることから苦労している。
もっと、取材のアポを取る時から工夫が始まっている。」ことを実感した。
取材も、結局、心を開かせること。
それは、相手を認めること。
せめて、犬が尾っぽを振るより、
多くのパターンを身につけるように、心がけよう。





