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おっちゃんの「感想・鑑賞録」

2009年4月15日

『悩む力』姜 尚中

筆者:おっちゃん「正論」の虚しさ。

もう、100万部を突破したのではないだろうか。
「癒しの学者」として、姜さんは講演で大変な人気と噂で聞いた。
とくに中年以上の女性にファンが多いと。

この本は、そのような人に読まれているのだろうか。
でも、著者のまなざしは、きっと若い人にあるのだろう。
     私は青春とは、無垢なまでにものごとの意味を問うことだと思います。
     それは自分にとって役に立つものであろうとなかろうと、
     社会にとって益のあるものであろうとなかろうと、「知りたい」という、
     自分の内側から湧いてくる渇望のようなものに素直に従うことではないかと思うのです。
もっともだ。でも、「内側から渇望がわいてくる」なら、希望はある。
     そこには、挫折や悲劇の種がまかれていることもあります。
     未熟ゆえに疑問を処理することができなくて、
     足元をすくわれることもあります。
     危険なところに落ち込んでしまうこともあります。
     でも、私はそれが青春というものだと思うのです。
おっちゃんの世代は、無条件に頷いてくれるだろう。
たとえ、山のすそ野までたどり着けなくても、
とりあえず、そこに山があるから、山に登ろうとする。
それぐらい自然な価値だった。
     本来言うところの青春は、
     他者との間に狂おしいような関係性を求めようとするものです。
     しかし、いまは、そうしたむき出しの生々しいことは極力避けようとする人が
     多いように思えます。
そうなんだ。
問題の本質は、「極力避ける人」に、どのように共感してもらえるか、なんだけど。

しかし、そのような存在を嘆くだけで、そこにはいかない。
     一流企業に就職できて高給を取れるエリートになれるかもしれません。
     しかし、その代わりに、
     青春時代だからこそ心の内側から湧き出てくるひたむきなものを
     置き忘れていくことになるのではないでしょうか。
     その果てに、精気の抜けたひからびた老体だけを
     抱えて生きていくことになるのかもしれません。
その通りだよ、そんな不安を抱えて生きてるよ。
やっぱり、知性もがんばりも足りなかったからね、私。
おっちゃんは、共感すればするほど、本を読むのが虚しくなった。

いったい、この本は、誰に向けた本なのだろう?

*「おっちゃん書房」では、批判は禁じ手にしていましたが、
ああ、こんな優れた政治学者に向かって「禁」を破ってしまった。
やはり、「おっちゃん書房」が読まれていない自信ですね。

 

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日がな一日、本に囲まれて生活をするおっちゃん。おっちゃんが読んだ本や、見た映画など、ジャンルを問わず紹介します。
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