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おっちゃんの「感想・鑑賞録」

2008年9月12日

「察知力」中村俊輔

筆者:立ち読み常連の学生反復運動から生まれる能力。

サッカー日本代表選手の中村俊輔選手がはじめて書き下ろしたエッセイ。
今の自分があるのは、「察知力」を身につけたからであるという。
では、その察知力とは、どのような能力なのか。


本書では、こうある。
「自分より身体能力の高い選手と戦うために、相手よりも先に動き出すこと。
それに必要なのが察知力である。」

つまり、一歩、先に動くことで、身体能力に長けた選手に勝てる。もしくは、戦えるようになる。先に動くということは、それらを誰よりも先に察知する能力であるという。

相手の選手がどう動くだろうという予測、チームメイトがどう動くかという予測、
あらゆる予測をすることで、一歩だけ先に動くことができる。
サッカーでは、踏み込みの一歩は、とても大きく、それは身体能力さえ凌駕する。
あらゆる予測を瞬時に立て、その中でも、もっとも効果的な予測を選び行動することが、
中村俊輔の言う、察知力なのである。

では、その察知力は、著者だからこそできる特殊な能力なのだろうか。

中村俊輔は、「サッカーノート」というものを中学の時から書き続けている。
内容は、毎日の練習で何をしたか、試合の後の自己反省、あらゆる情報収集、そして、自らに壁を作るための目標設定である。
それらをノートに書き続けることで、自分の行動を整理し、そして客観視する。
整理・客観視することで、自分を分析し、一つひとつの行動に、
あらゆる状況パターンをシミュレーションする。
その予習と復習を繰り返すことで、実践において、瞬時にあらゆるパターンを
作ることができ、そして察知できるようになったという。

もちろん、客観視することだけでは、あのようなプレーをすることはできない。
常に高い目標(日本→セリエA→スコットランドリーグと、常に高みを目指す)を持つことで、ポテンシャルを伸ばし続けたということも重要なことであると、本書では語っている。

先日に行われた、ワールドカップ・アジア最終予選の日本代表 VS バーレーン。
その瞬間はやってきた。
前半18分。ゴールまでの距離は約25メートル。
ゴールからやや右寄りの直接FKを中村俊輔は、低い弾道で狙った。
ボールは、1回、バウンドし、壁の左を抜けて、ゴールに突き刺さった。

壁の動き、キーパーの動き、中村俊輔の察知力を目撃した。

 

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日がな一日、本に囲まれて生活をするおっちゃん。おっちゃんが読んだ本や、見た映画など、ジャンルを問わず紹介します。
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