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おっちゃんの「感想・鑑賞録」

2008年8月12日

「中国―隣の大国とのつきあいかた」神保哲生・宮台真司

筆者:おっちゃん燃えて、悶えて。北京オリンピック。

北京オリンピックが、始まりました。
始まる前から、うんざりした気分だったんですが。

でも、すでに、男子サッカーは敗退が決まったけれど、
2004年、アジアカップのときのような、
騒乱が起こらなくてよかった。 


4年前の7月31日、日本対ヨルダン戦。
重慶のスタジアムの観客は、
日本人サポーターにブーイングを浴びせ、ごみを投げつけ、
日本選手のバスを取り囲んだ。
北京での決勝戦でも、日の丸を焼き、
北京日本公使の車の窓ガラスを割った。

その乱暴狼藉をテレビで見ていて、
「中国は国際試合をやる資格はない。」
「北京のオリンピックを、日本人はボイコットすべきだ。」
「選手は出場しても、日本人は応援に行くべきではない。」
恥ずかしいほど、興奮した。
サッカーが絡むと、すごい愛国者になった。

そのとき、頭を少しは冷やすつもりで、
神保哲生さんと宮台真司さんの冷静な対談集
「中国―隣の大国とのつきあいかた」を読んだ。

対談相手のひとり、劉さんによると、
「重慶は、歴史的経緯があって、日本に対する不満が最も強いところ」
「日本対バーレーンの会場は山東省の済南でしたが、
ここは1920年代に、有名な済南事件が起きて、
中国人の犠牲者がたくさん出た場所です。」
アジアカップの開催都市は、とくに戦争の傷跡の深いところだった。

一昔前の中国なら、
「関係者だけを動員して、スタジアムを埋めつくして、
秩序よくマナーよく観戦させたはずです。」
しかし、
「中国政府は、もうそういう方法ができない。」

観客は、2000元、日本円にして30万円ぐらいのチケットを買って観戦した。
かなりの金持ちであり、自由経済の成功者。
決して、中国国内の経済格差に不満のある階層ではない。

「中国は人口13億人の巨大市場。
その中の4%、三千数百万人程度が中産階級。
農業人口は45%だが、GDPは十二.五%。
都市と農業・農村の格差を縮めなくてはいけない。
しかし、農民の収入の四割は出稼ぎ収入。
都市の賃金を上げなくてはならない。」
都市の賃金を上げると、海外の投資は大幅に減速する。

北京オリンピックでは、
テロ対策のため、農村からの出稼ぎ者を故郷に追い返した。
水不足のため、農業用の水を北京に召し上げた。
日本政府は、オリンピック直前まで、餃子事件の新事実を伏せた。
そこまでして、この北京オリンピックでは、何が残るのだろう?

 

 

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