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おっちゃんの「日々こもごも」

2010年11月29日

「二行目」のない絵本。

筆者:おっちゃん ~しあわせは歩いてこない、
だから、歩いてゆくんだね。~
 

11月15日になくなった星野哲郎さんが作詞した「365歩のマーチ」。
なかにし礼さんは、
星野哲郎さんを追悼する言葉の中で、言っていた。
「星野さんの詩は、
一行目に世の中の厳しさを言い、
次の二行目でその解決方法を示す。」
 
この言葉で、合点が言ったことがある。
実は、夏ごろ、NPO法人読み聞かせ文庫で、
第一回目の配本として、読み聞かせグループの方へ、
絵本『ボクは、なんにもならない』を献本した。
 
こんな時代だから、事前に了解を取って送っているが、
それでも、送り返してくる方がいる。
丁寧なお断り状が添えられている。
決して無礼な方ではない。
 
「子どもに読ませる気にならない」という趣旨のことが書かれている。
子どもに読ませられなくても、
大人が読めるなら手元においていただければ、
こちらはいいのだが、
きっと、絵本そのものの存在に否定以上の不快感を抱いておられるのではないか。
 
そこで、星野さんの歌詞に戻ると、
 『ボクは、なんにもならない』の内容は、一行目だけで、
二行目がない。
それでは、希望がない。
希望のない絵本は、見せられない、ということなのか。
 
詩や歌謡曲や小説や絵画や、芸術はなんでも、
必ずしも「希望そのものを与える」のではない。
「希望を探す『勇気』を与える」のだと、思う。
わたしも、その『勇気』を意図したつもりなのだが、
そのレベルには遥かに達していないということなのだろう。

仕方ないよね。
それが、わたしの「現在」なのだから。