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おっちゃんの「日々こもごも」

2010年10月18日

『父と子 二人羽織の五十句集』

筆者:おっちゃん 友から、一冊の句集が届く。
丁寧に製本された私家版。
お父さんの句に、友が絵を添えて、
温かい風がふわりと漂う句集が出来上がった。

添えられた手紙によると、お父さんは87歳。
米寿の祝いに「100句集」を出されるつもりだった。
けれど、今年になって入院され、体力も気力もかなり落された。
その病に伏すお父さんを見て、祝いを早められたという。

句集を開くと、1月には
「吾に来る 賀状を妻も 楽しみぬ」
うるわしい。
同じ1月に、
「年の豆 カレンダーへも 打ちにけり」
どんな思いなのか、お姿が浮かぶ。
2月には
「人通るたびに 梅が香 新しく」
早春、香のはかなさが愛おしい。
3月は
「いくたびか 燕の よぎる 立ち話」
大好きです、この空気感。
少し飛んで、7月は、
「今日の母 何も語らず 原爆忌」
友も広島で生まれ育ち、いまもご両親は広島で暮らす。

奥付によると、お父さんは
毎日新聞の俳壇の特選になったり、
中国新聞の「俳壇賞」の常連だったという。

病を越えて、また、新境地の句を生みだしてほしい。
そして、予定通り「100句集」を。