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おっちゃんの「日々こもごも」

2010年8月20日

1円玉を拾った。

筆者:おっちゃん いつだったか、雨が降った土曜日、
錦糸町に散髪に出かけた。
もう10年近く通っている。

錦糸町は、職場の中目黒からも遠い、
住まいの町田からは、さらに遠い。
なにも、わざわざ、だが、
この店は、その前は赤坂見附にあった。
それが錦糸町に引っ越しても続いている。
 
おっさんが、わざわざ、だが、
店を変えると、髪型を説明しなければならない。
こまごまと注文をつけのが、煩わしい。
おっさんが、何をこだわっとんねん、という視線も気になる。
相性もいいから、家から2時間近くかけて通うことになる。
 
錦糸町の駅から歩15分ある。
雨だから、一つ手前の両国駅で降りてタクシーを使う。
タクシーを降りて釣銭を財布にしまって、
歩き出すと、音がした。
乾いた硬貨の音に聞こえた。
落としたのか、
でも、500円玉にしては、音が薄い。
 
振り向くと、丸く白い円が見えた。
百円か。
かがんで拾おうとしたら、1円玉だった。
タクシーのお釣りで、1円玉はない。
伸びかけた手が止まる。
他人のものだ。
 
自分のものじゃないのに、拾うのか。
たった1円なのに、拾うのか。
手が迷ったままになる。
でも、1円玉でも金だ。
誰にも拾われないままになる。
このまま拾わなければ、雨にぬれたままになる。

せっかく見つけたのだから、これも、縁。
道端に捨てておくのが、申し訳ない気持が起ってきて、
やはり、拾うことにした。
小銭入れに収めながら、
こんな心情は、ホンマに「おっさん」や、とつくづく思った。
 
こんなどうでもいいこと、長々書いて、すいまへん。