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おっちゃんの「日々こもごも」

2009年7月30日

五郎島金時を食べながら。

筆者:おっちゃん また、楽しみにしていた『民族学』(季刊/129)が届いた。
「竹」の特集に続いて、
イスラエルに住むアラブ人キリスト教徒のレポート
「アラブとイスラエルの周縁で」
7万人いるキリスト教徒の多くは、
ガリラヤ地方に住むメルキト派カトリック信徒。
二重のマイノリティを生きる心のささえを、
著者・菅瀬晶子さんはリポートする。

ガリラヤ地方は、レバノンと接する国境地帯。
国境の向こうには、
イスラエルと敵対するシーア派武装政治組織ヒズブッラー(ヒズボラ)が活動する。

メルキト派の人々は、2000年前、
レバノンやシリアから、この地ガリラヤ地方に移り住んだ。
だから、レバノンにも、ヒズブッラーにも心を寄せる。

けれど、決して、イスラエルのこの地を離れることはない。
それは、この地でイエスが生まれ、
伝動を始めたころから、教徒としての信仰を貫いてきたからだ。
        「私たちは、生まれたときからイエスさまや使徒たちと同じ土を踏んで暮らし、
        その教えをじかに受け継いでいる」
そして、
       「メルキト派こそが、アラブの教会だ。
        アラブ人みずからがアラブ人のために作った教会、それがメルキト派だ」
と、自信と誇りがあるからだ。

イスラエルの市民権こそ与えられたが、
建国後しばらくは行動の自由を制限され、
「今日でも、市町村への予算配分や就職、
社会保障などさまざまな面で差別的待遇を受けている」という。

アラブ人としても、キリスト教徒としても、
いわんや、イスラエル人としても「マイノリティ」の人生を癒すのは、
祭りとその時に食される「クッベト・バタータ」や
「カァケト・タメル」などの伝統料理だという。

すごいな、食べ物の力は。
おっちゃんは、昨日、金沢のさつまいも「五郎島金時」を食べた。
信じられないほど、いい香りがした。
口に入れるのも忘れて、しばらく匂いを嗅いだ。

食べ物は深い、と思ったけれど、
それに、人生の深さを重ねたら、どんな深い味になるのだろう?